薬剤師のつぶやき
9/7 薬剤師のつぶやき5 ~精油とエキスはちがいます編~
昨日は名古屋出張のためつぶやきお休みさせていただきました。
今日は精油とエキスの違いのお話。
以前インスタにも書きましたが、これって本当に大切なのでよく読んでください。弊社の商品にオイルという名前がついていると精油という意味で捉えられる方も多いですが、弊社製品のオイルやエキスは精油のことではありません。
よく皆さんがご覧になるアロマオイルや精油は人間でも1滴2滴しか使えません。ではこのアロマオイルや精油はどのように精製されているのか。ご存知ですか?
私は薬学部の研究室が生薬学教室というところで、大学の薬草園にある「雑草?」と皆様が思っている植物を精製し、一応イギリスの「ネイチャー」に載せていただいた経歴を持ちます。大学院では生薬学を専攻していたので薬草を乾燥し、粉砕し、エキスと精油にわける作業をずっとしていました。
この世に生育する植物「ハーブ」や「生薬」ですが、ハーブのなかには油性成分と水性成分とあります。
油性成分というのはこの精油やアロマオイルのことになります。植物を分離抽出する過程で油性と水性に分かれるときにこの油性のほうが多く抽出されるので、出回りやすく、また医薬品に認定されるほどのものがないためにアロマテラピーなどに使用されています。
また油性成分には毒性の強い部位や油脂(体なら脂肪や皮膚に溶けやすい)なのでどうしてもたくさんの量を使えません。これは犬も猫も同じです。
水性成分というのは皮膚や内臓に吸収されることが少ないことと、変化しやすいので、普通にアロマオイルなどにはできません。状態を変えて吸収できるようにしなければなりません。
その水性成分をきちんと変異しないようにエキスにすることが大切になります。
これが植物のエキスです。
水性エキスはまず浸透しやすいようにオイルにします。皮膚に浸透しやすく、また皮膚に優しいパーム油や椰子油という飽和脂肪酸を使用して浸透するように作られています。
薬機法をご存知の方は見たことがあるかもしれませんが、医薬品になる部位も変わります。葉だったり根だったり花だったり。基本的に私が粉砕しエキスにしていた植物は医薬品としての分類ではありませんでしたが、私の研究によってそのあたりの雑草が医薬品に分類されるという・・・。最近その名前をもっぱら医薬品として分類されるもののなかにみつけたときは一人で
「おおっ!」
とつぶやきました。
皆様の不安や疑問はもっともなことです。
でもその不安や疑問をあおるためだけのニュースがあることは忘れないでください。これはダメだと決めつける前にどうしてダメなのかをきちんと理解してください。
実はものすごく愛犬さんや愛猫さんのためになるものなのかもしれませんよ?