薬剤師のつぶやき
9/27 薬剤師のつぶやき26 ~その数字に惑わされないで~
私のなかでいつもなんでそうなるんだろう・・・と思うこと。
それは見た目の数字。
見た目の数字ってなんか変な表現ですが、これはよくあるパッケージにかかれている素晴らしく優秀な保証分析値や広告にかかれている良い数字のこと。(例えば寿命が〇歳のびますとか〇〇〇頭の子が改善!とか)私は薬剤師なので、薬のmg数とか、投与量とか数字を扱うことも多く、基本的にはこれですが、実際にはこうです!と説明するときにも数字で示します。
よく質問で保証分析値にあるリンの量やカリウムやナトリウムなどもですが、蛋白や脂肪の数値などに惑わされることが多いです。
なぜかというとこのフードにはこれだけのタンパク質が含まれていて脂肪はこれだけで、炭水化物はこれだけです。。。とみるとなんとなくそれがすべて体の中に吸収されてって思いがちですが、ここに個体差がでてきます。
胃腸が弱かったり、内臓機能が衰えてたりするとタンパク質をフルに活用できなかったり、中性脂肪が多すぎて、血管内の脂肪にかわりコレステロール値が増えてしまったり、エネルギーに変わるはずのものが全く機能しなかったり。。。
たしかにペットフードには保証分析値というのはありますが、それはその食事の保証分析値であり、体の中にはいったときの保証分析値ではありません。
いうなれば私たちでいうインビトロとインビボといって試験管内での実験で出た数字と、実際に体の中でおこった反応の数字をみるのですが、個体差もあり、かなり数字もかわります。
なので、この保証分析値のすべてが吸収されて血となり肉となり、パワーになるわけではなく、その子ができうるカロリーしかとれないわけです。
体重や排泄などを観察して、どんなに優秀なフードであっても、愛犬愛猫の体の調子と相談しながら、栄養のとれ具合をみていっていあげてください。
そのため・・・私はパッケージに何か書くより、その愛犬愛猫の調子で勝負ができるような食事をさがしてきました。
なにか今の食事に違和感がある場合にはご相談ください。