薬剤師のつぶやき
10/5 薬剤師のつぶやき34 ~コラーゲン~
昨日お客様よりお電話いただきコラーゲンについてのご質問をいただきました。だんだんこのつぶやきもネタ切れ。。。ではないのですが、私がお話するとすぐに難しいお話になってしまうので、せっかくご質問いただきましたからコラーゲンについて少し書いてみたいと思います。
コラーゲンを摂取すると
※お肌がプルプル
※関節の動き
※皮膚のはり
※粘膜のケア
※綺麗な筋肉
などなどいろいろなことを言われていると思います。たしかにとらないよりとったほうがいいような気もしますよね。
ではコラーゲンにはたくさんの「型」があるのはご存知ですか?
よく皆さんが耳にするのはコラーゲンペプチドといって消化・吸収しやすく低分子化したものです。
確かにコラーゲンペプチドは低分子で吸収されやすいとは言われています。コラーゲンは年齢とともに減少していくので、それを補うことでつやつやピカピカプルプルでいられるということが言われています。
ではその「型」によって異なるということがなかなか世にはでないことが多く、どの「型」のコラーゲンペプチドなのか!というところも大切になるわけです。
※Ⅰ型
身体の中で一番多く、皮膚や骨をつくります。皮膚のコラーゲンの約90%はⅠ型コラーゲンです。
※Ⅱ型
関節や軟骨に特に多く含まれるコラーゲンです。眼の角膜や硝子体にも含まれています。
※Ⅲ型
血管や赤ちゃんの皮膚などに多く含まれています。皮膚のコラーゲン線維はⅠ型コラーゲンとⅢ型コラーゲンで構成されていますが、Ⅰ型コラーゲンと比較して、Ⅲ型コラーゲンはしなやかな細い線維であることが特徴
※Ⅳ型
肌の基底膜(きていまく)に多く存在しています。基底膜とは上皮の細胞層と間質の細胞をつなぎ合わせる働きや、細胞の成長を促す働きをしている部分です。Ⅳ型コラーゲンは線維状ではなく、網のような形をして、シート状の構造をとることが特徴的
※Ⅴ型
血管や平滑筋、子宮などに多く含まれています。
さて皆さんのとっているコラーゲンはどの型でしたでしょうか。それによっても作用してくれる場所が違います。作用させたい場所の型のコラーゲンを摂取することが大切になってきます。ただコラーゲンペプチドを摂取したらいいのではなく目的をもって摂取することが大切になっていきます。人間は摂取しすぎがどれくらいなのかというデータもでていますが、愛猫愛犬さんの場合には過剰摂取という量がはかりかねます。
高齢になってきて少し関節などのケアをしたいということであれば多少の摂取はよいかもしれませんが、取り過ぎは今度肝臓や腎臓に負担をかけるおそれもあります。臓器というのは年相応で動きます。私たちも年齢が40歳でも見た目は20代は可能かもしれません。。でも内臓は間違いなく40歳に近くなってしまいます。見た目よりも中身をしっかりケアしていくことで年相応に臓器を動かすことで健康を維持できることもあります。
無理をしたらどこかに必ず負担がかかります。若い頃にきっちりとケアすることは大切ですが、過剰の摂取は余計に加齢をすすめてしまいます。
大切だとおもうからこそ、なんでもしたくなる気持ちは同じですが、それがもしかしたら命を縮めるかもしれないと考えないのは危険です。
ペット製品は日本国は雑貨です。なんでもまかり通ってしまうのが現状です。正しい知識をつけて、コラーゲンを摂取するのであればどの型を取るのがふさわしいのか、そのコラーゲンはどの型なのかもきちんと確認してから摂取しましょう。