薬剤師のつぶやき
2023-10-23 19:46:00
10/23 薬剤師のつぶやき41 アレルギーのご相談
質問です。
アトピー性皮膚炎と食物アレルギーがあります。何を食べたらよいですか?
というご質問をよく受けます。
痒みが強いとか、この食事だとダメなので他に何かといわれますが、この場合には食事だけの御相談をうけることはできません。
その原因が何からきているのかを確定しないことには
私が予測でお話するようなことではないからです。
アレルギーというと病院では簡単にアレルギーにはこの食事とかかゆみ止めとか抗生剤とか出てきます。
そして、よくネットCMにも痒みがあるならこの食事とか、サプリとかみかけます。
そんなに簡単に治るのであれば、悩む方も多くないですよね?
かゆみ止めと、抗生剤と、食事で治るようなものであれば、今それとたたかう必要は無いんだと思います。
それだけで経過が良い子もいるかもしれません。
しかしながら、アトピーや食物アレルギーはそんな簡単に改善されていくようなものではありません。
今までの持病や服用している(してきた)薬、お腹の状態、排泄、皮膚の状況や栄養状況、様々な原因があっての皮膚疾患です。
人間でもそんなに簡単なケアではありませんし
食事制限したから食物アレルギーが良くなったということもほぼありません。
ただそれが出ないように避けていたり、それも検査を重ねてのことです。
アレルギーというのは大きな意味合いをもちます。
漠然とアレルギーと言っているこの言葉には
本当に多くの意味があり、このアレルギーにも
1型2型3型4型などの型をもち、私たちが犬猫さんで
いう、アレルギーのほとんどは1型になります。
そのため、ただ食事を変えただけで、痒みがおさまることはありません。
その痒みをおさえるためには、様々なケアも一緒におこなうことで、軽減していきます。
その期間も、1年を目処にしますので
どれだけ大変かということもご理解いただけるかとおもいます。
アレルギーのケア中にほかの病気になればまた、アレルギーケアは中断し、まず病気を治してからまたケアを最初からという子も少なくありません。
正しい知識も必要となるこの痒みがともなう疾患は、飼い主さんの根気と犬猫さんの体の状態がいかに
治すための条件が出来ているかということが大切になります。
御理解いただきたいのは時間がかかることだけではなく、あれこれ情報をうのみにしてしまうのではなく、目の前にいる犬猫さんの状態をきちんと把握して、どのようなケアが必要なのかを考えて欲しいということです。
薬にたよれば副作用がでます。
除去食だけの治療は除去しなければならない食事がふえるだけです。
このような内容も含めて、私は御相談をうけたまわります。その子にあった治療方法が必ずあるはずなので、それをみつけて可愛い我が子を痒みから解放してあげましょう!