薬剤師のつぶやき
10/27 薬剤師のつぶやき 43 ~薬のこわさ~
急に寒くなって体調不良の子も多くなりました。季節的なものもそうですが、持病もでてきやすく、夏の疲弊が体調を左右していますね。
黒田も移動の多さと睡眠不足が重なって、体調不良にならないように気をつけています。
今日はゆるりと最近の薬剤師として気になったことナンバーワンを書いてみます。
犬猫さんにお薬を使用されることがあると思いますが、それが何か(何の目的で使用するのか)わかっていてご使用いただいていますか?
意外と説明だけで終わってしまっていて、中身をしらないという方も多いです。
人間のようにきちんとお薬情報をいただける病院と
そうではない病院さんもありますよね。
ではそのお薬は使用していて、改善につながっていますか?
最近思うことが、お薬を使用しているにもかかわらず、完治ではなく改善もしていなくて、ただ使い続けているというお話をよく聞きます。
薬は使い続けなければならないものと、使い続けてはいけないものがあります。
てんかんのお薬などは、てんかんの発作をおさえるものではなく、てんかんを長く発作おこさせないようにお薬の血中濃度を一定にして、コントロールします。
血圧や心臓のお薬もそうですね。発作を起こす病気の場合には、その発作がおこったときにその発作をおさめる薬がないからです。
それによって死に至ることもありますから、発作をおこさせないコントロールをするお薬を継続させます。
しかしながらそうではない、たとえば抗生物質、抗菌剤、かゆみどめ等のお薬にはたくさんの種類がありますが、継続することによって副作用が必ず出てしまうお薬もあります。
それは人間の場合には血液検査を重ね、肝臓や腎臓などの臓器の様子をみながら継続していきます。
本人の意思確認も必要となり、疲れやすい、ほかに体調などにおかしなところがないか確認します。
コレに関しては病院でもしますが、薬局でも体調や薬を使用していて、なにか異変などないか確認しています。
継続している場合には少し考えてください。
なんの目的なのか、その子にとって必要なのか、その薬によってほかに異変はおこっていないのか。
薬が体をむしばむことは間違いなくおこります。目的の疾患のために使用していても、ほかの副作用のほうが大きくなってしまったら、それは薬でも治療でもなくただの健康を害するものです。
薬を正しく使用しないと、そのときには良くてもあとあと大変後悔することも多くあります。
ワクチン、狂犬病、のみダニ フィラリアなどなど、ただでさえ必要なものもあります。
お薬というところへ簡単にすすむのではなく、もう1ステップ間にはさめるのであれば、それも必要です。
犬猫さんは言葉は話しません。
私たちが責任もって遂行しなければならないのです。
だからこそ我が子にために聞いてみてください。
そして改善もなく維持もできないのであれば、ドクターときちんと話をしてください。
理解できないときはとことん聞いてください。
薬は万能ではないということを忘れないでください。