薬剤師のつぶやき
薬剤師のつぶやき61 ソーセージは処分になりました。
今回のソーセージの処分について
昨年12月に到着してみなさんに喜んでいただいたソーセージですが、今回は処分されることとなりました。
2週間かなり色々頑張ったのですが、やはりこれ以上保税地区の倉庫(輸入貨物はまずここに入って検査になります)置いておくこともできず、また許可もおりないので、処分ということになりました。
担当官によってその結果がかわることは多いですが、今回は本当に私も予想外でした。
うちだけがというわけではなく、輸入者さんはこの滅却処分は体験されてる方も多いと思います。
輸出の段階での検査
輸入の段階でのこのような承認手続き
たくさんの様々なことを通ってやっとはいってきます。
1度大丈夫だから次も大丈夫って保証もありません。何度辞めたいと思ったことか。
それがまったくないところはかなり色々裏がありますが。
もちろんうまくやれば、何も起こらずに販売できますが、それはやはり自分の心が許せない。
何か起こった時に、皆様の食卓から卵が消えたように、食材が消えてしまう可能性だってあります。
だから無責任では追われないこともしってるだけに
きちんとしたい。
私も薬剤師として、法律のなかで生きてます。
誤魔化すことは簡単です。
でもそこに安心安全はありません。
私がそれをやぶるわけにはいきませんでした、
本当に申し訳ないです。
ソーセージの中身に問題がある訳ではなく、日本で輸入し輸送される際にパッケージ(箱の中に入ったソーセージの部分)に難癖をつけられたという理由です。
なんとも納得のできない結果です。散々話をして、
税関や保税倉庫まででむくことも多く、スケジュールもおしてるのもあって諦めたのですが、次の貨物も入らないことも言われ、やむなく受けいれました。
箱の中にはいっていようが、中身に問題なかろうが
パッケージへの不安でダメでした。
私は日本の家畜の伝染病予防にも問題があるとおもいます。やり方はズサンだし国もすぐ責任を家畜を育てる方々におしつける。
結局この古いやり方で、輸入貨物を保税倉庫から税関にいき、そのまま焼却場に持っていくという処理のため
商品代金
輸送費用
その処分代金
にお金もかかりますがこのSDGsの時代に簡単にそれも目視での判断(検疫担当官約3人)で廃棄になる。
せっかく命を託してくれた家畜、そしてそれを育てた方々、原材料を命として育ててくれた方々をフル無視するやり方。
是正するなら日本の国の中、特にお役所仕事しかできないその方法だと思うのですが。
首相でもないと、なかなか変えられないこの法律のために、今回、そして次の船にのっている製品すべて処分となりました。
日本の家畜を守り、皆さんの食事に影響がないようにするといって法律をかざしてますが
裏ではまったく法律にのっとってない、日本のやり方をしってるだけに、腹立つやら悔しいやら。
と、私の愚痴はおいといて。
結果としては貨物は日本の土をふむことなく
そのまま焼却場にいくこととなりました。
もちろんメーカーとも話をして、次のオーダーでは輸入できる形にして皆様のところにお届けできるようにいたします。
製造工程ではなく、そのあとパッケージされていく工程を提出して、間違いなく破裂などがないなど試験はおこなわれていますが、その検査結果などもきちんと提出し、認めていただくためにチャレンジします。
8月には新しくなった、ソーセージに会えるよう
私も今から楽しみにしています。
その悔しさをバネに。
でも私のせいで処分になったお肉を提供してくれた
家畜さんたちには本当に申し訳なく……
今後こんなことのないように。