薬剤師のつぶやき

2023-10-07 10:02:00

10/7 薬剤師のつぶやき36 ~輸入の厳しさは食の安全のため~

今日は私がここまでめげずにこれた日々を支えて(勝手に思ってる)くれていた氷室京介様のお誕生日。

全然つぶやきに関係ないかもしれませんが、この方なくして私は薬剤師にはなれていないし、この職業にもついていなかったかと。

 

めでたい日なのであります。

 

そんなめでたい日なのにもかかわらず少しめんどうな話を笑

 

 

「本当にこれは正規に(法律を遵守して)輸入している製品ですか?」というところです。

 

これはほかの輸入業者さんにも言われたことなのですが、「あれとかこれとかどうやって入ってるんでしょうね。。絶対ダメ製品がここにあることが信じられない。規制されてるはずなのにこの日本にあるっておかしいでしょ。いったんきちんと精査したほうが日本国のためだと思うんですけどねえ」

 

私もそう思います。

 

たとえば皆さんがよくご存じの鳥インフルエンザ。これのせいで卵が一時的にかなり減少して、スーパーになくなってしまいましたよね。

日本では鳥インフルエンザだけでなく、感染症とよばれるものが発生することで家畜等(牛、豚、鶏、羊、鹿、水牛などなど)お肉そのものやお肉の入っている加工製品は規制されてしまいます。

 

特に今回は大規模な鳥インフルエンザのせいでかなりチキン製品に打撃がありましたし、フードならエクストルーダー製法以外の製品(フリーズドライ、オーブンベイクド コールドプレスなどなど)は工程である程度の熱がかからないために日本にその鳥インフルエンザが蔓延させないために、一時的(この一時的は数年です)に輸入禁止になります。

 

コールドプレスのチキン等ほかの商品も輸入したいと思いますが、これがその日本の動物検疫をうけると入荷できずに廃棄になる可能性がございます。

 

皆さんもご存知のオーブンベイクド製品の魚しかはいってきてなかったことも記憶に新しいかと思います。

 

相手国(アメリカやイギリスなどの欧米諸国)がOKでも日本では禁止なので、たとえばイギリスからの製品を出荷してもらえても、日本の港で輸入禁止製品という扱いとなり、廃棄ということになります。

 

結構業者さんに聞くと相手国(海外の国)がいいっていってるから大丈夫ですとよくわからない返答をいただきますが、これは日本の問題となるので海外ではなく日本でOKをだしてもらったかどうかということになるのです。獣医がなんといおうと相手国がなんと言おうと検疫というものはそういうもので動物検疫を無視することはひいては自分たちの食の安全を守れないということになります。

 

日本でフードを作っている業者さんからしたら、大変いい迷惑になってしまうのです。

 

私たちは海外から輸入するときにただコンテナに詰めて持ってきてもらうのではありません。相手国の法律と日本の法律がきちんと遵守されていることを確認し、そこから膨大なる書類を作成し、感染症で出せない商品の監査をし、製造工程を動物検疫に提出し

そしてやっと許可がおりて輸入します。

 

この検査も全数調査といって、すべての製品を港で検査する方法と、書類だけで許可される方法があります。もし書類だけで許可されるなかに輸入禁止の製品が紛れていても私たちが提出しなければわかりません。

 

でもそういうことをしたら、私たちの生活がおびやかされてしまいますから、きちんと精査している業者さんほど、ある意味大変な作業のなかで輸入をされています。

 

私たちが安全に、そして犬猫さんたちを守れる世の中にするには、こういう規制があるからというのもあります。

 

私たちが懸念する輸入というのは原材料やそのほか薬物なども含め、こういった法律を遵守するということも念頭に、また製品の劣化なども含めてあらゆる場面を想像し、入荷することにしています。

 

オーガニックの製品は大変不安定でカビなどが発生することも多く、ご迷惑をおかけすることもございますが、このような規制も含めて毎日情報をあつめて皆様の生活をさらに犬猫さんの幸せを守るべく、輸入をおこなっております。

 

妥協はしたくない

 

いいわけにはなるかもしれませんが、1つの妥協が商品にひびきます。

 

欠品が多くなりこころ苦しいかぎりではございますが何卒ご理解いただけたら幸いです。