薬剤師のつぶやき
薬剤師のつぶやき49 災害大国 日本
先日、来年のセミナーをお願いされたときに内容の打ち合わせをしたのですが、その時になぜか議員さんが見えるので災害時についてのお話もしてほしいとお願いされました。
災害になったときに犬猫さんたちとの避難について問題になっていますが、日本ではまだ認識も薄く、行政の対応もあいまいなことが多いのは事実です。
災害時に必要なものや、どこに避難できるのか。。。など、さまざまなことを書かれていますが、もちろんそれは必要であり、大切なことでもあるのですが
この避難ということについて、私たちも考えなくてはならないし、もちろん行政にもきちんと法律として今後きめていただかなければならないことなのではないかと思います。
私が尊敬する獣医さんがこの同行避難についてアメリカでおこったことをブログで書いていらっしゃいました。
その一部に私は思うことがありました。
「ペットと一緒に避難するというのは、ペットの命を救うこと
でもペットと一緒に避難できないことで、ペットの命だけではなく、救えた人の命も救えないことがある。
ペットと一緒に避難することは、人の命も救うことなのだ」
これはきっと心のなかにはあったとしても、こうやって文字をおこすとわかることがあります。
たしかに、私たちが災害にあったときに、犬猫がいるから避難できないとおっしゃっている方は多くいます。
だからその子たちもみんな一緒に避難できるようにしたらよいのだということはもちろんですが
もし自分だけが避難して犬猫を置いてきた場合、これはたとえ人の命は救えても、本当に救えたとはいえなくて
きっとおいていかなければならなかった方はそのあと、生きていても救えなかったと私が悪いと思ってしまい
そこで命の火が消えることもあるのではないかということです。
無理やり助けられたところで。。。ということなんですよね。
それを思うのは高齢で老衰で虹の橋をわたったとしてもさみしさで死んでしまうのではないかと思う方は多いのではないでしょうか。
また病気で犬猫さんをなくしたかたの悲しみはとても深く、代わってやりたいといわれる方も少なくありません。
災害で、おいてかなければならない状況で、自分だけもし避難できたとしても・・・。
それで人命救助・・・とはやはり言い難いのではないかと思います。
ここのところ私も近しい方々の犬猫さんが虹の橋をわたりました。私でさえまだ悲しみから癒えないでいるのに、そんな助けられるはずの命を一緒にまだいられるはずの家族と別れなければならなくなったとしたら・・・。
私なら一緒に命を落とすほうを選ぶのだと思います。
アメリカでも多くの方が犬や猫と避難できないからとそのまま命を落としたかたがいたそうです。そんな悲しいことにならないように、国民が動いて制定された法律は下記の法律です。
「緊急避難時にペットと一緒に避難したいと希望する人に対して、ペットを置いていかなければならないと同伴避難を拒否することを禁止するもの」
これだけでもまったく変わってくるのではないでしょうか。まず日本はそれすら法律にはない。
災害大国日本であるからこそ、考えていかなければならないことは多いはず。
もちろん生体販売についての法律も大切なことではあると思います。
が、このようにすでに生活している犬猫さんが、不幸な思いをしないようにすることも私たちが考えていかなければならないことであって
行政にもちかけていかなければならない重要な案件なのではと思います。
まだまだ長い道のりにはなるのかもしれません。
でも何もしないでそのままでいるよりは、少しでも働きかけられるならと、この災害時には・・・という内容を盛り込んだセミナーをして行政の方々にもご理解いただける内容にしていきたいと思っています。
この一部抜粋させていただきました西山先生の記事はこちらから