薬剤師のつぶやき

2023-09-24 15:10:00

9/24 薬剤師のつぶやき23 ~我が子の病気と人の感情~

皆さんは病気の我が子(犬・猫)と過ごすときどのように過ごしていますか?病気にもいろいろと軽症から重症まであるとおもうのですが・・・。

 

もちろん病気になったときは悲しいし、どうしたらよいかわからなくなることも多いですが、皆さん病院やその病気によいものをどんどん取り入れて最善を尽くすために情報をさがして我が子のために奔走するのだと思います。

 

そしていったん落ち着いたり、また元気になるとよかった~~~と思わずでる笑みは本当に嬉しそうで、私もご相談者さまでなんどか体験していますが、もうこれ以上ないほど喜ぶ姿を目にしています。

 

しかしながらその幸せな日々が長く続くと、今度はちょっとしたことで敏感になり、やりすぎてしまったり、考えすぎてしまったり、勘違いしていたりということもあります。

たとえばこんな動作・・・。体をあちこちにこすりつけたり、少し赤み?があったり、顔を手でこすってみたり。

 

さて皆さんは何と想像されましたか?私はよくこのように聞きます。

 

「体が痒いみたいであちこちなすりつけて、顔とかも前足でかくようなことをするんです。お腹もかいてたりします」

 

なるほど・・・これがかゆみと取るのかと思うことがあり、そういう時には動画を送っていただいたりするのですが、大半がかゆみではないことが多いのです。もちろんこれには私なりの裏付けはありますが、どうしてそれでかゆみがでたんだろう・・・などと考えることが多いのですが、でも様々な角度からみたくて、動画を送ってもらうと違うときも多いのです。

 

これはかゆみとみせかけて・・・・

 

口腔内に異常がある

耳に違和感

お腹の違和感

 

ということも考えられるわけですね。口腔内と耳はもうほぼおわかりと思いますが、お腹の違和感は胃がもたれるとか下痢まえのなんとなくの痛みみたいなものが感覚としてでてきて、体に動きがでてくるということになります。

 

私たちからしたら、痒いとか痛いとかそういうことというのは、口に出して言うことが出来て、さらに薬やマッサージなどをする、食事内容を変えるなど勝手になんでもできますが、わんちゃんたちは行動で私たちに教えてくれるわけです。そういう行動もするんだということを覚えておくのはとても大切なことだと思います。これが先にわかることで未然に病気を予防できる可能性が高くなります。

 

ただどうしてもかゆみだ!と決めてしまう相談者様もみえますので、そのときにはかゆみではないかもとわかる瞬間まで様々な方法でその行動を分析していき、お伝えすることをしています。

 

病気をすることで、またこうなったら・・・という不安も多いとは思います。

 

ですが、正しく判断するためには様々な角度からみることもとても大切です、大病にしないためには予防も必要ですが、その病気と決めつけるのではなくて、どんな病気が考えられるのか、今やっていてなにがこのような状況にさせていくのかということを観察し考えることも大変重要になります。

 

病気のときの苦しさは忘れてもらってもよいですが、今何が必要で何が大切なのか、見極めるということは忘れないでいてください。そしてどんな状況であっても犬猫さんの感情がいつも楽しい、生きてて良かったと思えるような毎日を過ごしてください。よろしくお願いいたします。

 

2023-09-23 16:50:00

9/23 薬剤師のつぶやき22 ~薬剤師じゃなくてもつぶやくこと~

ここのサイトを新しくしたのは、皆様にもっといろいろ知ってほしいこと、そしてお気軽にご相談をお受けできるようにしたいということが目的でした。そのためこのように毎日つぶやきも更新しております。

 

しかしながら、お客様のお悩みなどではなく、人材派遣、集客、広告のご案内などのメールが多数くることがあり、先日は一緒にきていたご相談内容のメールが消えてしまうと言う事態となりました。まだこの業界の方で製品についてのお問い合わせとか、そのようなことであれば良いのですが、頼んでもいない集客とか(これ以上忙しくなったらもう人間としての生活は無理)広告とか(これ以上広告してあれこれきたらすべての製品が予約製品になってしまう)人材派遣とか(人材派遣していただいたところでご相談のるには経験も必要なのでそれは自分でさがします)いろいろとメールがくるんです。

 

これを迷惑メールいがいのなにものでもないですよね。

 

ちゃんと書いてあるんですよ?ここはお客様のお悩み相談のメールで営業メールするところではなく電話してって(もう少し丁寧にかいてあるけどね)

 

なのに何度も何度もメールする方々はどういう神経をしているのかがわからず、閉鎖するよ!まで書いてしまいました

 

まあ閉鎖はしないにしても、お客様へのお問い合わせに対応も遅くなるので本当にやめてほしい。。。

 

なのでお知らせに来た内容を載せてしまいました笑

どんなの来てるの?という方はどうぞ読んでみてください。丁寧に言葉を使って営業するそのまえにきちんと内容読んで、ここは送っていいのかどうか把握してくださいと思う黒田でした。

2023-09-22 07:00:00

9/22 薬剤師のつぶやき21 ~薬剤師なのに通関士(笑)~

今日はイギリスから製品が届いたので通関にいってまいりました。

 

海外製品は必ずどこでどうなっても動物性蛋白がはいっていれば動物検疫があり、入っていない物に関してはそれぞれの税関で検査をおこないます。検査といっても書類の上でも検査がほとんどで、商品をみることはまれです。ただあまりに製品の内容が異なっていたりすると全数調査といって、すべての輸入製品を検査場という場所にいったん持って行ってすべて検査します。

 

まあここで製品を海外から購入したということで関税というものやら消費税というものを一気に支払いします。

 

そのあとトラックに乗せて倉庫から発送されますが、この倉庫も港や空港などはめちゃくちゃ大きいので、コンテナ車や10トントラックがうじゃうじゃいますので順番待ちなどもちゃんとして、それから私たちが契約している倉庫へと運び込まれます。

 

私たちの契約している倉庫さんはとても良い方ばかりなので、いつも素早い作業をしていただき、皆様にも早く発送できるようにしていただいています。

 

そしてその倉庫から商品を発送するこの私たちがいる場所まで運んできて、それぞれ検品しながら日本語ラベルをペタペタはったり、日本で販売できる形にします。それから箱詰めという形になるのですが・・・。

 

期限をみたり、製品に不備がないかなどをチェックするのでこの発送までの作業が一番時間がかかります。ラベルなどを貼るにもスチームウエットなんかは、中身に異変がないかもチェックしたり箱が変形していたりすると綺麗にしたり、パッケージが汚れていることも多いのでお色直ししたりと。ものすごい作業を経てから皆様のもとにお嫁入りいたします。

 

ここまでの経費、ほかの会社さんだとものすごくかかるだろうなあ・・・というパッケージのものも多いですが、私たちはこの通関や引き取り、製品の点検や保管を自分たちでほぼやっているのでここに経費がかかりません。通関といえば通関士という人がいて本当はお金を支払ってやってもらえばものすごく楽なのですが、ここを自分たちでやるということでかなり経費を抑えています。

 

また引き取りや点検、保管も私たちがするのでここにも経費がかかりません。かかるのはトラックでの輸送費だけなんです。

 

もちろん経費をかけてパッケージをものすごくよくすることもできます。が、それで皆様が購入する金額が高くなってしまうのはどうかと思い、自分たちでできることはすべてやっています。自分でやれば1000円の商品もどこかにやっていただくと倍以上になってしまいます。

最低限で皆様になんとか継続していただける値段にしたいという思いから、私は通関や引き取りの作業にも言っていますので、なかなかその間皆様のご質問に応えられなかったり、お電話対応できなかったりしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

またここの作業は最大3人でしておりますので、発送までお時間いただくこともございますがご了承くださいますよう重ねてお願いいたします。

2023-09-21 07:00:00

9/21 薬剤師のつぶやき20 ~病気があるからこそ~

保護犬猫の譲渡会にいくといろいろな子がいる。

高齢だったり、病気をもっていたり、なにげになんとなく問題を抱えていたりする子は多いです。でもそれは人間の都合でそうなってしまったわけですよね。ペットショップで可愛い~といわれる裏には、その繁殖に力を注いだ子がいるし、その繁殖のなかで体になんらかの疾患を持って生まれてきたり。。。扱いもわるく心に傷がついている子が多いと思います。

 

でもけなげに生きています。どんな環境にあったとしても。

 

飼い主さんは我が子を病気にしたくないと願うし、犬猫さんたちだって病気になりたいとは思わない。

病気になれば心が折れそうになることは何度もあるだろうし、お金もかかるし、心配も多い。。。

 

けど健康であってほしいと願えるのは病気をもったからこそなんですよね。

 

「健康」や「予防」に敏感な飼い主さんや犬猫さんは、何かしら抱えてきているからこそ敏感になっている。

今以上の健康を気にするように、「予防」する。

 

最初から元気だと「うちの子がなぜ病気になったの?」と思ってしまう。

 

健康であってもそれを持続させるのは、今の世の中難しい事なのだと思う。特に交配の問題もあるし、この環境のせいもある。

 

ただ私にできることは、どんな状況であってもその状況から少しでも良い方向へもっていくこと。

病気をなげくのではなく、いかに楽しくすごせるかということを考えること。

 

本当に無償の愛をくれる彼らに唯一私がお返しできることは

 

どんな状況でも痛みがあっても苦しくてもそれを少しでも解放してあげること。

 

飼い主さんとの生活を楽しませてあげることだけなんだと思った時にこの仕事をしていてよかったと思いました。

 

また今日も多くのご相談がありました。明日も明後日もきっと相談はある。だからこそ私がこの世に生きる限り、犬猫さんに恩返ししていかなければと思う毎日です。

 

 

 

 

 

 

2023-09-20 07:00:00

9/20 薬剤師のつぶやき19 ~追記:アポキルについて~

今回アポキルについてのご質問が多かったため、私のところに届いたアポキルへの質問をここにまた追記しておきます。

 

添付文書を引用しながらご説明いたします。添付文書というのは、皆様もドラッグストアなのでお薬を購入されると中に入っている薬の説明書のことです。

 

今回は良いところも書いておきますのでご参考までに

良いところ

犬のアレルギー性皮膚炎による痒みに対して投与後4時間以内に効果を発現しプレドニゾロン錠に匹敵する即効性と有効性が示されました。

これはプレドニゾロン(ステロイド)を使用するよりも早くかゆみに対しての効果がでましたということです。ステロイドもかなり効果が高いですが、それよりも早くに効果がでるのでかゆみで寝られない場合などには良いとおもいます。

 

安全性プロファイルから対象疾患の長期管理を可能とします※。

たしかにほかの薬に比べると長期に投与しても副作用がでにくいということがデータとしてでています。ここまでであればよいのですが、すごく小さい文字で「投与期間は1年を超えないこと」という記載があります。これが皆様の気になさっている長期投与とはどれくらい?のところだと思います。

 

実は用法用量という使用方法のところに

「オクラシチニブとして体重1kgあたり0.4mgを、1日2回、最長14日間経口投与する。さらに継続する場合には1日1回投与する。ただし、投与期間は1年を超えないこと。

 

とあるのです。しかしながら下記のような報告があります。

 

長期臨床試用(最長630日)における有害事象〈米国〉

犬アトピー性皮膚炎に対する国内臨床試験(P7)における有害事象アポキル錠を、長期投与した際に5%超に認められた有害事象

11.3%尿路感染症・膀胱炎

10.1%嘔吐

9.3%外耳炎

9.3%膿皮症

6.1%下痢

 

多く報告された有害事象は、無治療あるいは対症療法にて改善し、休薬が必要であった事象は、嘔吐30回のうち、9回でした。

 

ということなのです。なので2年近く使用してもこれくらいの副作用だよという症例はでています。これをみると「おお!安心安全ではないか!」と思われる方も多いと思います。先生方もそのつもりでご使用されているのではないかと。まあでも2年以上の症例はでていませんので、それ以上の場合の副作用はわかっていません。

 

問題なのはこの年数もですが、この皮膚疾患がどのような場合かということです。

 

①対象動物の使用制限等⇨これは使用してはいけない場合を書いてあります。

・次の動物には投与しないこと。

12ヵ月齢未満の犬[12ヵ月齢未満の犬に対する安全性は確立されていない]

体重3.0kg未満の犬[用量が過剰となる]

交配予定の犬及び妊娠・授乳中の犬[交配予定及び妊娠・授乳中の犬に対する安全性は確立されていない]

副腎皮質機能亢進症等の免疫抑制又は進行性悪性腫瘍の疑いのある犬[免疫抑制作用があるため、症状を悪化させるおそれがある]

重篤な感染症がある犬[免疫抑制作用があるため、症状を悪化させるおそれがある]

 

なぜかといえば免疫が落ちるから。基本的には免疫抑制剤という類いになるからです。免疫が落ちれば、もちろん体の機能が落ちるということなので、上記に当てはまる場合には命の危険もあるかも・・・という内容です。特にどこかに腫瘍(良性腫瘍であっても)増悪する場合がありますから使用はできません。

 

注意事項です。これがもし人間の薬なら絶対使用説明しなければならないことになります。

②重要な基本的注意

・本剤は免疫系を抑制するので、個々の症例における治療上のリスクとベネフィットを考慮した上で慎重に投与すること。

先ほど書いたように免疫が落ちるので、他の病気がある場合は特に使用する際には、様々なリスクなども考え、飼い主さんとも話あいながら使用してくださいという意味

 

・本剤は感染症に対する感受性を高め、腫瘍(潜在性の腫瘍を含む)を悪化させる可能性があるため、慎重に投与し、継続的に観察すること。

感染症というのは尿路感染症などウイルス感染症なども含まれます。そして腫瘍(良性・悪性ともに)ある場合には悪くなる可能性が高いので必ず検査しながら、様子をみていくことが大切ということ。尿路感染症は腎不全に陥ることもあるので必ず検査が必要です。ストルバイトなどを持つ子が使用するとストルバイトが悪化することもあります。

 

・本剤の投与開始前に細菌、真菌(皮膚糸状菌、マラセチア等)又は寄生虫(ノミ、ヒゼンダニ等)感染等について検査し、適切な治療を行うこと。

のみダニによる皮膚疾患、接触アレルギー、真菌やマラセチア常在菌による皮膚疾患にはほぼ効果がないということです。そうは書いていませんがこれは適切な治療をおこなうとの記載が効かないよといっています。

 

・本剤を長期的に投与する場合は、定期的に血液学的及び血液生化学的検査を実施することが望ましい。

これが長期投与するときの条件です。さまざまな検査を重ねながら、投与していかなければ副作用はでますよという意味。

 

基本的にこのお薬は

 

アトピー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎

 

のお薬であるということをお忘れなく。かゆみを止めるには最大限発揮してくれますが、治療としての効果はやはり食事や皮膚のケアが必要となります。これは資料にも書いてありますのでぜひとも、これだけでケアできないことを忘れないでください。

 

多くの子が皮膚疾患を抱え、悩んでいます。

かゆみをごまかすのではなく、そのかゆみとともに生きるためにどうしたらよいかということも必要になってきますので、これからまた引き続き皮膚疾患に関しては少しずつ書いていきたいと思います。

 

 

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